《Asu》書評 和田一郎「僕が四十二歳で脱サラして、妻と始めた小さな起業の物語」(バジリコ)
※著者の和田一郎さんから献本いただきました。和田さん、ありがとうございます。
著者の和田一郎さんの前著「僕が18年勤めた会社を辞めた時、後悔した12のこと」に続く第2作目です。
本書はタイトルの通り、起業のストーリーではあるのですが、世の中で多く語られている、いわゆる「起業家ストーリー」とは大きく異なっています。
そもそも目指しているものが違っていることは後で述べます。
普通のビジネス書、起業本は通常、成功へと至る過程を書いていたとしても、後からその道筋を眺めてある程度ストーリーとしてキレイに仕立て上げられたものになっていることが多いと思います。
しかし本書で語られるストーリーは、もう少し途中の迷った過程やその時々で考えたこと、学んだことが、よりリアルに描かれています。
スティーブ・ジョブズの Connecting the dots
Appleのスティーブジョブズのスタンフォード大学の卒業式で行われた有名なスピーチがあります。
スティーブ・ジョブズの感動スピーチ(翻訳)字幕動画 : 我ら、地域の仕掛け人!
この中で語られたテーマの1つに、Connecting the dots という話があります。
上にリンクしたサイトの翻訳文から引用します。
もう一度言います。未来に先回りして点と点をつなげることはできない。君たちにできるのは過去を振り返ってつなげることだけなんだ。だから点と点がいつか何らかのかたちでつながると信じなければならない。自分の根性、運命、人生、カルマ、何でもいいから、とにかく信じるのです。歩む道のどこかで点と点がつながると信じれば、自信を持って思うままに生きることができます。たとえ人と違う道を歩んでも、信じることが全てを変えてくれるのです。
ここで伝えられていることは、いつか将来、自分がやってきたことが繋がるかもしれないと信じて、自信を持って自分の考える道を歩め、ということです。
本書で語られているストーリーは、後から繋がった点をなぞった綺麗なものではなく、著者のたどってきた、生々しい道のりがリアルに描かれています。
その過程の中で、どのように考えて意思決定をしてきたのか、何を学んだのか、についても詳しく書かれています。
そもそも目指している成功が違う
世の中に多くある起業成功ストーリーと比べて、一番大きく違う点は、そもそも目指しているものが違う、ということだと思います。
気になる言葉を本文から引用します
気になった教訓
本書では各章の終わりに、「僕が得た教訓」という形で、著者が経験から学んだこと、そしてそれをわれわれ読者に当てはめるとどう考えたらいいのかを書いてくれています。
その中で心に残ったものをいくつか紹介します。
教えを請えば教えてくれる
最新の情報は誰かに聞くか自分でやってみて手に入れるしかない。そして、誰かに教えを請えば、多くの人は快く教えてくれる。礼儀と誠意をもって尋ねると、たいていのことは教えてくれる。
成功するための計算式
例えば、成功の確率を半々としたとき、
一発勝負の場合は、成功確率=1/2
しかし、スタート時点で使える資金を2つに分けて、2回のトライアルをするとしたら、
成功確率=1-(1/2×1/2)=0.75
つまり75%の確率で成功する。
7回のトライアルをするとしたら、
成功確率=0.992
計算上は99%の確率で成功することなできることになる。
リスクを分散化することと、成功確率を上げるためには、スタート時点の資金が重要
独立して自分の場所をつくることのできる資質
著者の経験と周囲にいる自営業者の人たちに共通するその資質をまとめて紹介されています。
- 失敗を恐れず、失敗を恥ずかしいと思わず、何でもやってみる
- 評論家であるよりも行動者である
- 行動が早い。すぐにやってみる。すぐにやりたくてウズウズする
- 必要なことはなんでも自分で学ぶ癖がついている
- ギリギリのところで楽観的であり、時にはリスクをとるという大きな決断ができる
- 自分が一番だと思っていて、強烈に負けず嫌いである
- あたらしいものがすきで、好奇心が強い。また、何かに夢中になることが多く、その時は周囲が目に入らなくなる
- 誰かに指示されるよりも、自ら何かをすることが好きである
- 現場や営業の第一線が好きで、泥をかぶることを厭わない。恥ずかしい自分を他人に見せることができる
今回紹介した本はこちらです
Posted from SLPRO X for iPhone.
//現在のカーソルの位置からカーソルを移動
function moveCaret(charCount) {
var sel, range;
var sel = window.getSelection();
if (sel.rangeCount > 0) {
var textNode = sel.focusNode;
var newOffset = sel.focusOffset + charCount;
sel.collapse(textNode, Math.min(textNode.length, newOffset));
}
}
//タグを貼り付ける
function replaceSelectedText(replacementText) {
var sel, range;
if (window.getSelection) {
sel = window.getSelection();
if (sel.rangeCount) {
range = sel.getRangeAt(0);
range.deleteContents();
range.insertNode(document.createTextNode(replacementText));
}
} else if (document.selection && document.selection.createRange) {
range = document.selection.createRange();
range.text = replacementText;
}
}