《Asu》価値観を測る軸が変わる、イノベーションが起こるその時、僕はそこに立ち会いたい

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先日、楠木建さんの講演を聴きました。そこで語られていたことは、イノベーションの本質。「イノベーションとは何ではないか」という視点からイノベーションの本質を語るという内容。

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その中で語られたことは、次のような内容でした。

イノベーションは「進歩」ではない

コンピューターの演算速度が速くなること。小さくなること。精度が上がること。これらはすべて「進歩」であり、以前と比べて「〇〇が良くなった」というふうに言われる。

それは、従来と変わらない評価軸の中で、その度合いが比較されている状態。これは「進歩」であり「イノベーション」とは呼ばない。

イノベーションとは、そういう評価軸そのものが変わることであり、ユーザーや社会に与える価値の次元が変わってしまうこと。

イノベーションとは新たなカテゴリーを作ること

価値を測る軸が変わることのわかりやすい説明として「新たなカテゴリーを作ること」。

例えば、ソニーのウォークマン。これはカセットプレーヤーの大きさなどの技術の進歩ではなく、「音楽を聴くスタイル」の新しいカテゴリーを生み出したことが本質。

音楽の世界ではそのあとAppleのiPod。iPodが変えたのはやはりプレイヤーとしての進歩ではなく、iTunes Music Storeを取り巻くエコシステム。

イノベーションは頑張ってやるものじゃない

日本の企業はよく「今月中にイノベーションの案件を5つ考えろ」とかやるが、そういうものでは全然ない。技術進歩はできるかどうかだが、イノベーションは思いつくかどうかの差。そしてそれは特定少数の個人が思いつくかどうか。決して頑張ってやるものではない。ましてや、「イノベーション担当」や「イノベーション創出組織」なんか意味がない。

自分自身がイノベーションを起こすことはできなくても

もちろん、自分でイノベーションを生み出すことができたらすごくいいと思うけど、なかなかそうもいかないことがほとんどだと思う。

でも、イノベーション、すなわち価値観の転換が起こりそうな時、何らかの形でそこに関わっていたいと思います。

進歩した製品が発売された時、その価格と価値を比較して、「進歩の度合いに対してお金を払う価値があるかどうか」を考えます。進歩とはそういうものだから。

新しいカテゴリーの製品が生まれそうな時にかけるお金を、費用対効果や費用対価値で測ることはできません。かけがえの無いその経験をどういう場所で経験するかの問題です。

自分の領域でイノベーションが起こるかもしれない時、やはりなるべくそこに立ち会いたいと思います。

△△ Written by: Shotaro Matsuda (Shokun) : プロフィール △△

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