《Asu》業務効率化と顧客満足度向上を両立! わが千葉市のICT活用「ちばレポ」が素晴らしいと思う理由
私は千葉市に住んでおります。が、恥ずかしながら今まで知りませんでした。
記者の眼 – 市民がお客様、要望に即対応を目指した千葉市クラウドの1年後:ITpro
先日このニュースをたまたま読んだのがキッカケで、「ちばレポ」の存在を知ることができました。そして実際に登録してその取り組みを知って、色々な意味で素晴らしいと思ったので、感動の報告をする次第でございます。
ちばレポについて
市役所では、市民からの声を受けて、雑草の草刈や清掃活動、設備の補修活動などを実施しています。
通常、市民からの声は市役所や区役所の窓口や、電話やファックス、メール等で受けています。そして地道に対応はされていると思いますが、その対応状況や結果などは、特に広く知らされてはいませんでした。
どんな機能があるか
千葉市が作っているちばレポのサイトを見ると概略が説明されています。
- 市民はスマホのアプリをインストールし、アプリから市役所にレポーターとして登録
- 住所氏名を登録するが、情報公開用としてニックネームも登録
- 街の設備の不具合や汚れ、雑草等の困っていることをアプリから登録する
- 登録された案件の対応については、市役所の職員が随時更新。対応検討中、対応完了が明記される。
「ちばレポ」の特徴として、(1)ICT活用による、市民が市政に参加できる新たな手法、(2)地域課題情報の一元管理や市民協働による行政改革の推進、を挙げる。「地域の課題はこれまで、電話やFAXで受け付けExcelの台帳で管理していた。一連の流れをクラウドベースで管理することにより、市役所の業務改善やデータ分析につなげることができる。新しい時代には新しいツールが必要」(熊谷市長)
市民から見た見える化
市民から見たら、自分が依頼したことが今どういう状況なのか、他の人がどんなことを見つけて報告し、それがどのように対応されているのか、が全部見えてしまうわけです。
また、「かいけつレポート」という形で、自ら実施した清掃活動などを、写真付きで報告することができるようにもなっています。
報告には、市役所の担当者からのコメントがつきます。もちろん他の人がやった活動レポートも参照できます。
これまではなかなかアピールする機会がなかったり、また他の人が何をやっているのかを知る機会もありませんでした。こうやって情報がシェアされることで、これまでやったことがなかった人も、自分の出来るところからやってみたい気にさせる効果もあると思います。
同時に市役所側の業務も効率アップ
市民側の情報公開、利便性の向上だけでなく、市役所の担当者の仕事も、効率よくできるような取り組みがなされています。
市民の声や市内の整備の台帳管理業務は従来、紙やエクセル台帳で管理されていました。
今回のアプリによる見える化とともに、それらのデータをクラウドベースのCRMシステムに集めるようにしました。
CRMとは、Customer Relationship Management の略で、企業でお客さんの管理を行って、営業活動や管理を効率よく行い、顧客満足度を高めつつ、売上アップを狙う!というようなシステムのことです。
千葉市は市民を「お客さま」として捉えて、顧客満足度を高めたいと考えたんでしょうね。
もちろん、アプリからのデータだけでなく、電話やFAXで届いた市民の声も、ここに登録して管理するようにしています。
果たして市民の顧客満足度は向上するのか
お役所は対応が遅い
「お役所仕事」
これは通常、悪い意味で使われる例えです。
果たして今回のちばレポの取り組みで、市民の顧客満足度は向上するのでしょうか。
システムが導入されたことで、市役所の担当者の管理業務は確かに効率アップすると思います。しかし、この仕事は市役所担当者だけでなく、多くの業者とのやりとりもあるでしょう。また今回システム化できたのは、他にもさまざまな業務がある中の一部分だと思います。
なかなかこれだけで市の対応が早くなった!と市民に感じてもらうことは難しいのかもしれません。が、現状遅いのならそれをそのままWeb上で全てを見せてしまうところに、大きな意味があると考えます。
そして、まずはこのような取り組みをスタートさせた千葉市はスゴイじゃないか!と思うのです。
こういう業務効率化の取り組みって、企業の中でもうまく進めていくのは結構難しいものです。それを、保守的な(イメージありますよね)行政の中で企画し、スタートできたのは、やはりトップである熊谷市長のセンスもあるんだろうなと思います。
さらに普及させるにはどうしたらいい?
私もちばレポに登録して、登録されたレポートを見てみました。が、まだまだ登録されている人が少ないのかなと感じます。
市としてもアピールは続けられているのだと思いますが、なかなか市民に直接届かないのも現実です。
わたしも何かのカタチで貢献したいなと思います。
まずは、自分で体験してみよう!そして、自分の地域の自治体にも働きかけてみようと思います。