《Asu》昇進させられないためのタタカイ 〜組織は無能な者を意図的に昇進させる・・・ディルバートの法則

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先日のエントリーで紹介した、ピーターの法則は、組織に無能な上司が多い理由を説明するのによく用いられる法則です。

  1. 自分の脳力を超えた、ひとつ上のレベルまでは昇格できるが、うまく役割を果たせなくなったところで昇格がストップする
  2. かつて有能であった平社員は、無能な中間管理職となる
  3. 時間が経つと、どんどん上へ上へと階層が上がる
  4. そして組織は無能な社員で埋め尽くされる

このピーターの法則の発展形で「ディルバートの法則」というものがあります。

企業は、事業への損害を最小限にとどめるために、系統立てて無能な者から管理職(一般に中間管理職)に昇進させて行く傾向がある。 Wikipedia

というものです。これは、アメリカの人気漫画『ディルバート(Dilbert)』の作者であるスコット・アダムズが1995年にその漫画の中で主人公に語らせたものです。その後、この法則をタイトルとした本も書かれ、全米でベストセラーとなったそうです。

ピーターの法則は、個人の能力に焦点を当てて、組織の中で人は自分の能力の限界を超えたところまで昇進し、無能化する。これを続けていくと、組織は上からだんだん無能な社員によって占められてくる。というものでした。

一方、ディルバートの法則は、「組織側の意図」に焦点が当てられています。

ディルバートの法則はピーターの法則のひとつの変化形である。ピーターの法則では、「現在の地位で有能さを示す者から長所を奪い取る手段として昇進が用いられている」という、階層型組織(企業や政府機関など)の傾向が述べられている。さらにその結果、「有能だった者は不適当な地位に昇進し、そこに無能者として留まる」と述べている。
一方、ディルバートの法則では、「無能な者は害(製品の品質低下、顧客の機嫌を損ねる、他の従業員を不愉快にするなど)をなさないように意図的に昇進させられる」とする。本法則は、「(ある条件下では)組織の上層部は実質の生産にほとんど寄与しておらず、大部分の現実的、生産的な仕事は下層部の人々によってなされている」という考えに基づいており、同一の組織内で両方の法則が同時に成立することもある。

なるほど。

前回のエントリーで紹介した、『ピーターの法則 創造的無能のすすめ』では、自分の能力を発揮できない、「不適当な地位」まで昇進させられないために、『創造的無能』が勧められています。

昇進を打診されたとき、これをきっぱり断ることを「ピーターの受け流し」と呼びます。これは昇進しないための手段として簡単なようですが、成功例はほとんどなく、大多数の人々にとっては得策ではないとされています。

 彼らは、昇進を拒否するのではなく、ー 初めから昇進の話を持ちかけられないように工夫することによって、上のポストに昇るのを避けてきたということです!
これこそが、最終的な昇進を避けるための確実な方法です。仕事においても、私生活においても、健康と幸福を手に入れるための秘訣なのです。これが「創造的無能」と呼ばれるものです。     〜「ピーターの法則」P182 より引用 〜

さぁ、あなたはどうしますか?
ディルバートの法則による組織のチカラによって意図的に昇進させられてしまうのか???それとも「創造的無能」を発揮して、不適切な昇進を避け、シアワセを手に入れることができるのでしょうか。

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